100万ポイントの行方

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こんな短期間で、これだけの大金をきっと自分の父親でも稼いではいないだろう。 いい大学、いい会社? そんな馬鹿げた話しをもう聞く必要はなくなったんだ。 私はこのゲームで生きていく。 「だから、なに?」 私は笑みを浮かべたまま質問する。 「なにって……なんてあんなことしたんだよ!?」 「そんなの、必要なことだったからに決まってるじゃん」 そう。 すべては必要なことだった。 浩二の足の切断も、豊への濡れ衣も。 私の100万ポイントのために! ☆☆☆ 翌日目を覚ましたのはまだ朝日が登らない時間だった。 今日の朝100万ポイントが手に入ると思うと楽しみで、うまあく寝付くこともできなかった。 日付は変わっていたのでもしかしたらとゲームを立ち上げてみると、すでに念願だった100万ポイントが入っていることがわかった。 「やった!」 ベッドの上でガッツポーズを作る。 そしてさっそく100万円分の電子マネーに変換する。 これで当分は遊んで暮らすことができる。 その間にまた誰かを絶交させれば、永遠に仕事なんてしなくていいんだ。
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