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夏。
すべてが鮮やかに燃えている。
私は、この季節が好きだ。
夏は、私の季節。
私は、夏に生まれたのを誇りに思っている。
青い空。
白い入道雲。
にわか雨でさえ、すべてのものをキラキラと美しく飾る。
そんな空に、両手を伸ばす。
私は、きっと誰よりも太陽に近いはず……。
*
私の太陽は、彼。
輝く水しぶきをあげながら、懸命に泳ぐ人間。
ううん、人間じゃないかも。
彼は、そう例えるなら『イルカ』
速く、力強く、優雅に泳ぐ。
私は、知ってるよ。
あなたは、毎日泳いでいるね。
まっすぐ、まっすぐ……。
大きな大会が近いんだよね?
私は、あなたを見つめることしかできないただの『ひまわり』
だけど、あなたの優勝を祈っているよ。
*
私の太陽へ。
もうすぐ、夏が終わりますね。
あなたとも、お別れしなければいけません。
水泳大会の話、聞きました。
優勝メダル、逃して残念でしたね。
でも、あなたが誰よりもがんばっていたのを私は知ってます。
だから、私から優勝メダルを贈ります。
一輪の『ひまわり』を……。
★おわり★
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