episode3 どんと来い、魔王国!

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てなわけで、ここにいようが魔王国にいようが危険は危険なのよ、アンダースタンド? 私と英にいの身の安全の保障について具体的な提示があれば賛成しますというのが野瀬さんの意見のようです。 生駒さん、渋い顔をして唸っております。 戸田さんはどうかな? 「ぶっちゃけると、まだ市場未開拓の魔王国に営業をかけたい気持ちがあるけど、さすがに清里がいる身で危険は冒せない。亜麻音ちゃんや英也くんは僕よりフットワークが軽いだろうから、この国とはまた違った場所を見てくるのもいい経験かなって思うよ。その経験と人間国側にまだ知れわたっていない魔王国の実情という情報があれば、僕たちの生存率アップにも繋がるんじゃないかなあ」 なるほど、ひいてはアラテガワ全員のためにもなる、と。 「これ以上俺たちが余計な知識を仕入れて、異世界と魔王国両方の知識持ちになると利用価値も上がるんですよね。この国での危険度もアップしそうです」 まさかの英にいからデメリット発言。 そうか、異世界の知識もほしい、魔王国の情報もほしい、そうなれば私たちを手に入れてしまえば一挙両得ってことか。 やばい、てことは・・・ 「私の価値無限大ってことなのね!?これ以上モテモテになったら困る!」 「おまえ・・・なんだよ、そのモテモテって」 間違ってないでしょうよ。 魔王陛下とユーザニアの第2皇子両方から求婚されてるんですぜ、私。 この国のお貴族様のご子息たちからもデートのお誘いを受けているようですが、そちらはトリュステン王子が全カットしてくださっております。 それほどモテモテなのに、モテ度がもっと上がっちゃったらどうしよう!
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