第4話 蛙の祟り
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五年後。 異国のどこか。 奥村太郎は蛙太郎となって、見世物小屋で生活していた。 彼の皮膚は灰緑色のまだら模様、両眼は顔の側面に位置し、歯は歯ブラシ状。両手足はなく、芋虫のように転がりながら、飲食し、排泄し、生きている。 見物客はある意味、奥村太郎が犯した罪よりも残酷で非道かもしれない。 金井兼子の話はここで終わっている。 彼の消息を知る者が、今は、誰もいないことだけは確かだった。
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