第一話「地面が揺れるような出会い」

1/10
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/116ページ

第一話「地面が揺れるような出会い」

 輝く日差しを浴びながら、緑豊かな村を歩く。澄んだ空気と共に穏やかな時間を感じながら、エマは目的地へ向かっていた。ふわりと長い星色の髪を揺らしながら、機嫌よく歩いていた。赤い屋根の家のそばで立ち止まり、バッグをごそごそと漁る。手紙を一通取りだし、ポストに入れた。 「あらあら、いつもありがとね。エマちゃん」  家から出てきた女性に気付き、エマは笑顔を浮かべる。 「おはようございます、アメリアさん」 「おはよう。お仕事がんばってね」 「ありがとうございます!」  言葉を交わし、エマは仕事に戻る。エマの仕事は郵便配達だ。
/116ページ

最初のコメントを投稿しよう!