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いやーーそれとも彼をもとにAIを京の父親が作ったとしたら…彼は京の父親の関係者なのだろうか。
悶々としていたらあっという間に1時間目が終わった。
(悶々としていても、仕方ない!本人に色々聞こう!!)
光は意を決して立ち上がる。
「羽馬君」
だがその気持ちは早々に折られた。
森脇が呼び止めたからだ。その間に群馬は女生徒に囲まれていた。何分ビジュアルがいいので女子たちの人気の的なのだろう。
「な、なんですか」
「頼みがあるの。ちょっと職員室まで来てくれない?」
ニッコリと満面の笑みで頼み事してくる大人は大体厄介事しか言ってこないことを光は経験上知っていた。
ーー場所は変わって光は森脇と共に職員室に来ていた。
「実はもう1人、転校生がいるのよ」
「あーそうなんですか」
クサナギの印象が強すぎてもう一人の転校生とか光にとってはどうでもよい情報すぎる。
「その子、前の学校でちょっと苛められててね」
「はあ」
「それで学校にこられなくなってるらしいの」
「へえ」
「一ノ瀬ルシルちゃんっていうハーフらしいんだけどね。ほんと可愛いんだけど日本人ってめんどくさいじゃない?特に女って自分に持ってないものを相手が持ってるとやっかみをもつというか」
「まあ」
光は森脇の要領を得ない早口をほぼほぼ理解せずにただ聞き流していた。
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