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✳︎✳︎✳︎✳︎ 「殿下、魔力の気配を感じます」 「アル、隠れろ!」 木の影に2人は身をひそめた 乱暴な足音が近づいてくる (アル、お前は小屋の様子を確認しろ。彼女がいれば保護するように) (殿下は?) (私はこいつを片付けていく。頼んだぞ) (はっ) 小声でヒソヒソ会話を交わした後 アルは一人小屋へと急いだ 「くっそ!くそ!どこいった!?  こっちに来たはずなんだがなー おい!隠れてるならでておいでー お嬢ちゃん、ほら、ほら怖がるなよー」 「おじさん、誰か探してるのかな?」 「あん?誰がおじさんだ。なんだてめえは?」 人相の悪い男は、近づいてくると殿下の胸グラを掴み持ち上げる仕草をした 「んぐっんぐっ」 「少し太ったかな~、重いかい?」 「あんちゃん、見た目によらず重いな じゃねぇよ!ちっ」 殿下を持ち上げようとしたものの、ビクともしなかったので、手を離し悪態をつく 「こちとら機嫌が悪いんだ!金目の物をだしな!」 「ついでに私を売れそうか値踏みしてる? 思考回路が単純で、面白みもないねおじさん」 「なんだと!こんのぐぇ…」
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