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第二章 楽しいワルイコト
目が覚めたら、知らない男の顔が見えた。
……え、誰?
目を開いたまま固まり、その顔を凝視しながらだらだらと冷たい汗を掻く。
それでも次第に目が覚めてくるにつれて、昨日の自分の行動を思い出した。
……そうだった。
お見合いすっぽかして、悪いことしに街に出たんだった。
昨日は楽しかったな。
最後は素敵な想い出まで。
まだ昨日の余韻に浸っていたくて、目を閉じる。
しかしすぐにまた、勢いよく目を開けた。
……というか、今何時?
遅くなってもいいから日付を超える前には帰らねばならなかったのだ。
けれどこれはもう、そういう次元の時間じゃない気がする。
時計を探したいが、私側の周囲には見当たらない。
ベッドを出るためには脱ぎ散らかした服を拾わねばならないが、それはコマキさん側に落ちているようだった。
「うっ」
「目が覚めたのか」
どうしようかジタバタしていたら、コマキさんが目を覚ました。
私が起こしたんだろうし、大変申し訳ない。
「その。
何時ですか」
「んー」
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