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「ん、おいしい!」
「よかった! 美愛が美味しいって言うなら、きっと尊さんからもゴーサインがもらえる!」
嬉しそうに言って小さなお皿に丸い葉が特徴のナスタチウムを敷きエビを盛り付け、ジュレを乗せた。さらにディルで飾りラップをかけて冷蔵庫にしまう。それがメニューとして載せる形なのだろう。
私なんかが言わなくても、父もいいって言うと思うよ──それくらいもう信頼されてる。きっともう全部竜馬に任せていいって思ってる、でなきゃコンソメの世話まで任せないんだから。
嬉しそうな竜馬の横顔を見て思う──私は幸せだ。好きって言えないけど。交際も結婚もできないけど。こうして竜馬のそばにいられることは幸運だ。
ずっとそばで、竜馬の声を聞き、日々思うことを語らい、姿を見ていられる。こんな恵まれた環境があるだろうか。
竜馬はこの先独身を通す──それも私への気持ちの現われだって自惚れてもいい?
ねえ竜馬。大好きだよ。
ずっとずっと、あなただけ──誰にも言えない、ふたりだけの秘密。
終
あとがきもどうぞ♪
https://estar.jp/novels/26187677/viewer?page=2
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