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プロローグ
「いやっ、いやあ、そばに来ないで! 誰か助けて! 人形が、人形がーー!」
牧野梨華はベッドから飛び降りると、床を後ずさる。
「梨華ちゃん、どうしたの? ねえ、どうしたの? ここを開けなさい!」
「梨華、どうした? 鍵を開けなさい!」
廊下から必死に両親が声をかけるが、梨華はただ叫び散らすだけだ。
「いやーー!」
父親が体当たりしてドアを開けると、何かに怯えた梨華が今まさに窓から飛び降りようとしていた。
「梨華!」
「梨華ちゃん!」
父親は駆け寄るが間に合わす、梨華は二階の窓から庭へ飛び降りた。
「梨華ーー!」
「キャーッ、梨華ちゃん!」
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