復讐の始まり

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「ところで……。」 私はここに通されてからひとつの疑問を抱いていた。 「どうした?」 「部屋は同じなの?」 そう、別々の部屋じゃなく一緒の部屋で過ごすのかな? 一応若い男女なんだけどな〜。 「ああ、そうだ。 旅館なら珍しい事じゃない。」 「いや、そういう問題じゃ……。」 珍しいか珍しくないかじゃなくて、意識しちゃうじゃん!! だって会ってまだ間がない人だよ? それに一応私だって女の子だし……。 間違いがあったらどうするのよ!! 「そう険しい顔するな。 まずは風呂にでも浸かってみろ、気分が変わるぞ。」 「う、うん。」 まあ、ちょっと納得はできないけど久しぶりの湯船の誘惑に勝てなかった。 私はお風呂の部屋に行って湯船にお湯を張った。 「うーん、景色は良さそうなんだけど……。」 お湯を張りながらキョロキョロする。 お風呂って言うと個室の中で湯船に浸かるってイメージなんだけど、こんな開けた場所での入浴ははじめてだからなんだか緊張しちゃう。 お湯が張り終わったので服を脱いで湯船に浸かる。 「おお!! 景色がいい!!」 窓の外は庭。 庭は自然がひろがってるからなんだか自然の中でお風呂に浸かってるみたい。 「だろ? 旅館はホテルとは違って趣があるだろ?」 「うん、なんかすごい開放感……って……。」 ちょっとなんでいるのよ!! 私は慌てて胸を隠した。
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