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「いえ ... 何でもありません ... 確か、かなり古い話だと記憶しておりましたので、その、随分お綺麗だなと。
いえ、女性に年齢の話だとか容姿だとか、いけませんね。男というのはすぐにそう言う発想をしてしまう。大変失礼致しました」
「構いませんよ。美しいと言って貰えるのは幾つになっても嬉しいものです。
でも、年齢の詮索はハラスメントと認識しますよ」
「は、以後気をつけます」
で、高橋さんはグァムまで、このレジェンドを探しに行って連れ帰って来たと、そう言う事なのでしょうかね。
そして、それが井田さんに何の関係があるのかと、そう言うお話なんですが。
「高橋が葦原さんを連れ帰ったの? 」
「いやぁ、葦原さん、もう何年も前に勇退なさっていて、海外で隠遁生活を送られてた所を、僕が米良さんから直々に言われて呼び戻しに行ったんです。
相当気難しい人だと伺ってた割には、意外とスムーズにこちらの呼びかけに応じて下さって助かりました。
やっぱ、僕って人に好かれるタイプなんだなって改めて思いましたよ」
「お前のそういうとこな。俺は好きじゃないわ。
葦原さん、すいませんねぇ、こんな奴に付き合って頂いて。何か失礼ありませんでしたか? 」
私も井田さんに同意。高橋さんのこう言うところは嫌いですけども、何か葦原さんは終始にこやかで、我が子を見るような目で高橋さんを見てらっしゃいます。
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