直哉の秘密

3/3
33人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
俺は仕事を終えると、待ち合わせ場所まで車を走らせた。 その場所は、自宅からも職場からも離れたオシャレなカフェ。 目的地に到着すると、俺は車を停め、入口のガラス扉を開けた。 すると、いつもの席に彼女は居た。 「ごめん、遅くなった。」 「ううん、お仕事お疲れ様。」 彼女は俺に優しく微笑みかけた。 「それより、朝の電話なに?笑」 「あれは近くに弟が居てさ。会社から連絡来たことにした。」 「弟だけ?」 女の勘ってやつなのだろうか。 鋭い。 隠し通せないと悟った俺は正直に話した。 「恋人も、居た。」 「やっぱりな~」 「ごめん。」 「なんで謝るの?分かってて直哉と居るんだから。それに私にも彼氏居るしね。」 「そっか。」 「だから、そんな顔しないの。」 「うん。今日、どこ行こっか?」 「え、切り替え早くない?笑」 「俺の取り柄だから。」 「よく言う笑」 俺と彼女は笑い合った。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!