先の見えないトンネル

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色んな事が1度に起き、疲れた感じがして、そのまま寝転んだ。 「腹は減ってないか?」 「今は何もいらないかも」 「まだ冷凍食品があるから、レンジで温めてやるが」 「私ね、分からないの」 「何が?」 「何故、今になってママが私を探すのかが。 中学になってから、家でもママに会わなかったのに」 「大人はいつだって自分を中心に世の中が回っていると思っている。 子供の気持ちを考えずにな」 「私はどうして産まれてきちゃったんだろう?」 「僕に出会う為だと思えば良いんだ」 「えっ?」 「その方が君は余計な事を考えないだろう」 渚さんは不器用。 そして私も不器用。 だけど産まれてきた理由が渚さんに出会う為だと思うと未来が見えてきた様に思う。 「渚さん、ありがとう」 お礼の言葉を言った私は、そのまま瞼を閉じた。 余計な事は考えたくないから……
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