それは批評か、嫌がらせか

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 SNSは本当に、いつも言葉の暴力を孕んでいて、よろしくないです。作家アカウント同士も、何かしょっちゅう喧嘩してます。意味不明です。私も突然絡まれたことがあり、慇懃無礼に叩き返しました。  私はリアルでできない言動はSNS上でもしない(あ、だから先述の叩き返しくらいはリアルでもやりますよ♡)ようにしていますが、相手の顔が見えないから大きな態度に出る人は、確実にいます。また、リアルなら口にせず我慢しておくべきだと判断できそうなことを、過剰に垂れ流す人が多いです。小説書く前に、心療内科行ったほうが良くね? と言いたい人もちらほら……診断名を持っているかたも多いのですが、そういうかたのほうがセルフコントロールができている印象です。  コンサートで「途中で帰りたかった」人は、親しい人に直接話すなら良かったのです。しかし不特定多数の人間が見ているSNSで言ったのは、まずかったかも。私は、ご本人に届いたらと考えると、SNSなんかで批判も批評もできないです! 演奏家の反応については、同業者からも過剰反応だという声がちらほら出ていましたが、何を不快に感じるかには個人差があり、演奏は演者のメンタルが出来を大きく左右するので、ソリストが自分を守ることは大切です。ただそのかたの場合は、不快感を表明した言葉が強過ぎたのかなと、個人的には感じました。  でもね、音楽でも小説でも絵でも、人様の表現物に対して赤の他人が「こういうところが良くない(から直したほうがいい)」と公言するのって、ご本人から頼まれた場合でなければ、ちょっと傲慢だと思うのですが……。そもそも音楽や小説や絵は、個人の好みが受け取り方に大きく反映します。良し悪しの判断も、受け手の個人的感覚に基づきます。つまり「私の好きは必ずしもみんなの好きではない」のです。  また、ある表現者の発表したものを、誰かがマイナスの感情と言葉で紹介した時、その人はその表現者のファンにも、多かれ少なかれ不愉快な思いをさせることになります。表現者ご本人が、「そうですね、ご意見を今後の創作に生かしたいです」と前向きに捉えていたとしても、ファンたちが「おまえ私の推しの名作を何けなしてんだクソが」といきり立つ場合もあります。ネットでの批評は、報復やリンチ覚悟でしなくてはいけないかもしれません(それもどうなんだ……)。
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