(ヨスニル共和国)

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(ヨスニル共和国)

●ヨスニル共和国 ・ジチ教徒七割だが毎週聖殿に礼拝に訪れる経験な信徒は少ない。軽い信仰心。 ・かつては王政を敷いていたがクローナ歴五〇三年の無血革命により共和制へと移行。王家は自ら城と政治から身を退きウィルビー公爵家となった。 ・新政府は貴族の領地をすべて没収し、爵位は名誉ばかりのものへと変わり、今ではお金を出して議会に承認さえしてもらえれば爵位を得られる(新貴族。) ◎ソトラッカ市 ・チェレスタ七番通り/目抜き通り/行きつけのカフェーの向かいにソトラッカ市警/夾竹桃祭りでランタンパレードが行われる(〜ローサンヌ広場)/小洒落たブティックや老舗の商店が立ち並んでいる ・チェレスタ五番通り/セラフィアの借家 ・チェレスタ九番通り/労働者向けの集合住宅と庶民向けの雑貨屋や飲食店 ◯ソトラッカ研究所 ・総合中央棟の時計塔が門前から見える(門前では普段なら二輪一頭立ての軽装馬車がニ、三台客待ちしている) ▷不老因子研究部 ◯ローサンヌ広場/腰までの高さの生け垣に囲まれている。広場の外からでも中央にある噴水が見通せる。 ◯ルーカスの借家 ・研究所から一キロと少し。ローサンヌ広場の先。 ・ローサンヌ広場の裏側に出ると街の景色はガラリと変わり、庭付きのこぢんまりした屋敷が街路沿いにポツン、ポツンと建っている。街路の左、手前から数えて三番目の家がルーカスの借家。 ・庭先に夾竹桃 ・二階がルーカスの部屋  古風な家具はヨスニルの没落貴族の競売で買い揃えたもの。ルーカスが描いた絵が飾られている。マントルピースの上に燭台。 ●サホウ半島路線  首都チェサからサホウ半島方面に向かう鉄道路線。終点はソトラッカではなくずっと手前のドンクルート駅。  ソトラッカ郡を含む半島北部がサホウ連峰に阻まれて陸の孤島となっている。トンネル工事はずいぶん前に着工済みだが開通するのは二十年先と言われている。 ▷観光列車(急行)  ワイアケイシア急行ほどではないが、豪華列車の部類。チェサ駅からドンクルート駅までおよそ十時間で、そのあいだ停車するのは二駅。座席はすべて四人用のセミコンパートメントになっており、食堂車とラウンジ車はいつでも利用できる。 ◯峠越え(サホウ連峰)  ドンクルートからソトラッカに行くのは馬車で峠越えをしてソトラッカ鉄道に乗るのが一般的。  35p. 道は整備されているが民家も人の姿もない林道がずっと続き、中腹あたりでは少しでも車輪が外れたら崖下まで真っ逆さまという箇所がいくつもある。つまり襲撃に適した場所で、隠蔽も簡単ということだ。そのためドンクルート周辺の宿泊客は同行者を募って数台の車列を組み、財布に余裕があれば護衛を雇って峠を越える。 ◯航路  ドンクルートから三十キロほど西にあるモルマ港とソトラッカ港の間を商用帆船が行き来している。柄が悪いうえ帆船だから揺れがひどい。そのため好んで船を選ぶ貴族はいない。  例外はプリンセス・オリアンヌ号。  ドンクルート市が避暑地となったことでヨスニル共和国とザッカルング共和国の間を行き来している客船プリンセス・オリアンヌ号がモルマ港に寄港するようになった。貴族向け客船で運賃が高く、モルマ港発ソトラッカ行きの便は一ヶ月に数本しかない。 ●ドンクルート市  馬車での峠越えを待つ人々の宿場町。とりたてて珍しいものはないが、サホウ連峰西端にあたるこの地の雄大な景観に価値を見出し、避暑地として利用する貴族もある。近年豪華ホテルがいくつか開業。  駅周辺にある宿屋街の緩やかな坂を上っていった先に豪華ホテル。街は針葉樹の森に囲われ、聳えるのは〝白神の峰〟(サホウ連峰西端)。夏でも山頂の雪が溶けることのない未踏峰(神といってもクローナ神話とは関係ないサホウ半島北部に伝わる土着の神) ▷ウィルズマリー・ホテル  ウィルビー公爵家がオーナー。  首都に住むレナードとソトラッカに住むアカツキは中間地点にあるこのホテルで落ち合って狩りを楽しんだりしている。  34p 四階建ての本館と外廊で繋がった別館は、首都チェサのレイルズ通りにあるのと同じ古典的な石造り。一方、庭園の生け垣は直線的かつ現代的なデザインで、ホテルを囲う雄大な自然とは対照的。その芸術性が高く評価されている。  本館の左手方向、建物の奥に生垣迷路。本館正面に車寄せ。  別館(深夜0時まで)/ステージ(演劇や楽器演奏)、レストラン、  本館中央にエレベーター。階段は東棟と西棟の突きあたり。
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