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「はじめまして。寺竹です。
詳しい話を聞きたいので、ついてきてください」
言うと返事を待たないで建物の奥へと歩きだした。俺がついてくると疑っていない。
ついていくしかないが……
寺竹管理官が開いた扉は、廊下の途中にあった。室内には椅子とテーブルだけ。
「どうぞ座ってください」
素直に頷いて、椅子に座る。向かいには寺竹管理官。
「貴方が来た理由をお聞きしましょう」
頷いて言葉を向ける。
「あ……あの、逆行時空に行くことは可能ですか」
「隣の時空なら、P1でも充分満足なさったはずでは?」
彼女は俺の渡航を知っている。少し驚いた。
興味を持つな、という警告の響きがあったが怯まなかった。
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