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「冷たいこと言わないでくださいよ。いつなら行けますか?」
「来週以降で都合見て連絡する。さ、早く仕事仕事」
高橋さんとの約束の時間が近づいてくると、柄にもなくそわそわしてしまう。
まさか、高橋さん約束を忘れているなんてことはないよな。
約束を確認するメッセージも届いてないし、話す機会もなかったから忘れている可能性だってある。
急に心配になりスマホを取り出す。
『今日就業後、会社の近くのコーヒーショップで待ってます』
今日まで全くメッセージを送る勇気がなかったはずなのに、送ってしまえば何てことなかった。
ただ、ここからは返信が気になって気になって仕方がない。
集中できない時間が続く。
返信が来ていないか何度も確認してしまう。
15時半から打ち合わせがもうじき始まる。
打ち合わせ中も集中できないのはよくないと思い、スマホをカバンの中に置いていく。
結局打ち合わせが長引いて終わったのは17時過ぎだった。
定時まであと30分を切ったということになる。
席に戻って、早くスマホを確認したい気持ちを落ち着けて大きく深呼吸をする。
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