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リリアはジョシュアのベッドに横たわった私を見るなり、絶叫するように叫んだ。目を見開き、驚愕した表情で私を睨んでいる。
「この女!あの豚の女がなんでここにいるのよっ!」
リリアは私に飛びかかってきた。
「私があんたの男に何をされたのか知っているでしょっ!」
リリアは猛烈な剣幕で私に平手打ちをした。そして短剣を取り出して鞘を抜き、私のドレスを引き裂いた。
私のドレスは引き裂かれた。私は必死に逃げようとして、ベッドから降りてドアの方に身をよじった。体が見えていようがいまいがどうでも良かった。私だってリリアの一糸纏わぬ姿を既に見ている。私は必死に逃げた。リリアはキラリと刃を煌めかせて突進してきた。
「望まぬ相手に触れられるって死ぬほど反吐が出ることなのよっ!」
――殺されるっ!
「やめろっ!リリア!」
ジョシュアが叫んで、リリアの突進を阻もうとした。私も逃げようとした。ジョシュアがリリアの体をつかみ、飛びかかったリリアの短剣の先が私の体に触れた。
私は心臓を刺されて床に倒れた。強烈な痛みが襲う。体が動かなくなった。ジョシュアの泣き叫ぶ声がする。
意識が遠のき、視界がぼんやりと薄れた。何もかもが真っ白になり、やがて私は息絶えた。
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