戦うおばさま

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今日だけは、定時きっかりに退勤したかったのに! インベージ星人め、空気読めっての!! 格納庫へとひた走りながら、そう心の中で毒づいた自分がおかしくて、キャサリンはフッと皮肉な笑みを浮かべる。 そう、空気を読めるような輩なら、そもそも地球を攻めてはこないし、防衛戦が終結したあとも、しつこく散発的な攻撃を繰り返すはずがない。 「出撃準備整っております」 「ありがとう」 高速戦闘艇に乗り込み、整備員に渡されたヘルメットをかぶる。 ハッチを閉めると、自動的にモニターが起動した。 目の前に広がる、星々がきらめく広大な宇宙空間。 なんのしがらみもなく、ただ飛びたつことができたなら……。 やめよう。今は、余計なことを考えるべきじゃない。 「イーグル隊、全機発進準備はいいか?」 無線通信を入れると、全員が一斉に応えた。 「アイ、マム!」 「各自、偵察隊の保護と、敵戦闘艇の無効化を最優先に行動せよ」 「アイアイ、マム!!」 「……イーグル隊、発進!!」 キャサリンのかけ声を合図に、格納庫から次々と、高速戦艦艇が飛び立っていく。
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