【実話︰思い出に蓋はできない】

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【実話︰思い出に蓋はできない】

 娯楽が限られた小学校において、ときに牛乳瓶の蓋は立派な娯楽へと昇華する。  当時子どもだった私も例に漏れず、日々いろんなデザインの蓋を求め、そしてついにお気に入りと呼べる一枚を手に入れた。  しかしクラスメートには、蓋に印字された文字ばかりが注目され、私のお気に入りは《殺菌》と呼ばれた。
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