厄介だらけの立場なようです

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「何を言うておる。わたくしは、後二十年は生きるつもりじゃぞ」  軽口を装いつつも、アルフォードがそう告げると。  手に持った扇を広げて、口元に当てながら。エルザはそう言って笑った。 「後二十年って……息子の方が、先に逝かないか?」 「それは、できるだけ避けたいがな。フレドが成人する十八までは、何が何でも生きる所存じゃ」  この時。  立派になったひ孫を、是非エルザに見せてやらねばならないな、とアルフォードは思ったが。  まさか。  この後十年後に、「ひ孫を、俺の伴侶にください」と言う事になるなど。思いもしなかった。  とにもかくにも。  六十年ぶりに目覚めて、戦神をクビになり。 後に、フォデハイム皇国で「偉大なる保育の父」と言われるようになった男の、氾濫の後半人生は、こうやって始まったのだった。
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