思い出と言葉

1/1
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

思い出と言葉

私のお父さんは何を考えているかわからない。 結婚して同じ立場の親子になり、よくわからない人で終わらせたくないと思っていた。 自分の思いや気持ちを伝えてこなかったからこそ伝えたいと思っていた。 気づいたのが結婚して5年後  私は29歳 いい年した大人が今更気づいたのだ。 お父さんは還暦になろうとしている。 まだ、お互い生きているわけだから遅くないであろう。 そもそも、私のお父さんは病気をしたり、転勤が多かったり、遅くまで働いていた。 お父さんが会社の愚痴をこぼしている所を見たことない。 遅くまで働いて疲れているにも関わらず、家に帰ってくる時はハンバーガーとかシュークリームとかいつも何かしら買ってきてくれた。 当たり前になっていたが小さな幸せをたくさんくれた。 お父さんとの思い出は、おばちゃんの家から高速に乗って帰る時の夜景がきれいだった。 ドライブ中に言われたんだ。 「大学だけは絶対行きなさい」といわれた。 口数が少ないお父さん その言葉の意味は当時は、わからなかったけど今はしっかりわかる。 大学に通い、その時期にできた友達 今も何年も続く友達だ。 そんなお父さんのために還暦パーティーを開きたいと思った。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!