告白

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 アンタと出会えたのは奇跡だったのかもな。  ずっと1人で生きてきた俺にとって、アンタは眩しくて、輝いていて、どうにも目が離せないヤツっていうのが正直な感想。  なあ、最初に会った時のこと、覚えてる?  人付き合いが心底苦手だったから、入学式のあとの懇親会では物陰に隠れて難なくやり過ごそうとしていた俺の前に立ち塞がってきて「大丈夫ですか?」 なんて急に声を掛けてくるからさ。言葉なんて思い付かなくてしどろもどろする俺の様子に「具合が悪いんですね!」なんて人を病人扱いするんだもんだから、人が集まる、集まる。  そんで結果、保健室行きで挙げ句に仮病人扱いされて保険医に怒られるってオマケ付き。…………責めてないよ。あの時はお節介な奴がいるんなあって思っていたけど、今じゃあそれがアンタの優しい性格っていうのが分かってるし、何度も救われてきたからさ。  アンタも知ってると思うけど、俺って小学校ではイジメられてて、中学の時はハブられてたから、人との距離感って言うのが分からなかったから、親身で近付いてきたとしても変に警戒して距離を取ろうとしてきたな。  無意識の防衛戦ってヤツ?  本音言うと怖かった。人と関わるのが。また傷付けられるんじゃないかって。そんな事なかったのにな。  人を傷付けて喜ぶ人間ばかりじゃないって事を忘れてて、それをアンタは俺に思い出させてくれた。          ありがとう  人生1度きりの高校生活を楽しく過ごせたのはアンタのお陰だよ。……嘘じゃない。アンタの間の抜けた行動に俺や他の連中がどれだけ助けられたなんて、アンタは気付いてすらいなかったんだろうなあ。  気付いてくれなくて、これもありがとう。お陰で俺は1番にアンタに伝えることができる。  本気で愛した。好きになった。一緒にいたいと思った。  高校を卒業しても、大学を卒業しても、社会人になって、オッサンになって、ジイさんになっても、アンタには俺の隣りにいて欲しい。どちらかの命の炎が消えるその日まで一緒にいて欲しい。 …………重いか。そうだよな。けど、俺はそれくらいの覚悟があってアンタに告白してるよ。  俺の人生を救ってくれたアンタを俺の手で幸せにしたい。アンタの笑顔を俺だけのものにしたいって、こんな気持ちが俺にもあったなんて知らなかったけど、この気持ちに気付かせてくれたのはアンタだったから。たとえ俺のエゴでも伝えたいって思ったんだ。  好きだ、世界中の誰よりもアンタことを愛してる。  俺を選べなんて偉そうなことは言わない。  アンタの人生だ。アンタの応えに俺は応えたい。  好きでも、嫌いでも、友達でも、他人でも、受け入れるよ。    愛してる。
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