かじかむ手

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 久しぶりの忘年会。店を出ると湿った雪が降っていた。 「寒いね」「だね」  手袋はあえて忘れた。  歩き始めてもうすぐ百歩目。かじかんだ手をグーパーする。  店の明かりに光る君の横顔は、あの子の背中をまっすぐ見ていた。  かわいそうな私の手は、君のポケットに入れてもらえそうにない。
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