再会したふたり。② 圭生side

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「泣いてた跡。大丈夫?」 『あ、、ごめん。化粧取れてるよね…』 化粧の話じゃない。 「違う。…不安定になってない?」 『うん。大丈夫だよ。ありがと。 なんか、圭くん優しくなった?』 突き放すようなことをした15歳の春。 絵菜にとってひどい男なのは間違いない。 自分勝手だったあの頃。 「絵菜のことが…心配なだけ。 こうやって話すの久しぶりだな。」 本当にそう思ったから、 素直に言葉に出した。 絵菜ことをあの頃から変わらず 大切に思っている今の俺がいる。 これが恋愛感情なのか 幼馴染としての愛着なのかはわからない。 けれど、絵菜の存在は特別なものには 変わりはない。 『そうだね。とりあえず街に出るよ?』 「うん。 久しぶりにモーニングが食べたいかも。」 『あ〜。じゃああそこにしようかな。』 俺の提案に店を探してくれるみたいだ。 「どこでもいいよ。 絵菜が行きたいとこで。」 特別だから、優しくなれる。
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