『幻の地下ダンジョン奥深く、伝説のレストランは実在した!!』

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『幻の地下ダンジョン奥深く、伝説のレストランは実在した!!』

 長年、美食の道を探求し続けてきた我々グルメスペシャル取材班の元へ、あるとき匿名の差出人から一通の封書が届いた。  謎の封書には、手紙と招待状が同封されていた。  手紙よると、一般社会においてはけして口にすることの叶わない特別な食材を用い、特殊な調理法を施した、()に類を見ないが味わえるというのである。  もちろん、得体の知れない人物からもたらされた情報である、同封された凝った装飾の『招待状』も悪戯(いたずら)かも知れない。しかしこれは、これまで世界中の美食を探求してきた我々グルメスペシャル取材班に向けた、挑戦状とも受け取れる内容であった。  そこで我々グルメスペシャル取材班は、度重なる議論と情報収集を尽くしたのち、ついに情報提供者とコンタクトをとる事に成功したのである。  しかし、謎の人物との交渉により明らかになったのは、現場の場所さえも明かにしないという徹底した秘密主義であった。そして、内容はあまりにも荒唐無稽(こうとうむけい)である。が、提供された情報を調査した結果、地下ダンジョンへの入り口は発見された。なんと情報は正しかったのである!  こうなると俄然、伝説のレストランの存在もまた、現実味をおびて来るではないか。金に飽かせ珍しい食材を食する等といった(たぐい)の一般的な会員制レストランなどではない。己の体力を駆使して迷宮を探索し、命を賭けて手に入れる美食。今だかつて、これほどまでのグルメが存在したであろうか!   そこで我々グルメスペシャル取材班は、ただちに過去幾多のジャングルを踏破し、数々の洞窟を(くぐ)り抜けてきた最強メンバーたちを招集したのである!
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