ほんわか日和 ~もふもふたちと辺境ギルドでスローライフ~

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 ロードリックはヒト族だが、残るパパたちは混血だ。  セドリックは獣人族、ヴォルフは鳥人族、ゼファーはエルフ族、エルデはドワーフ族の特性が強く出ている。  そのため、神樹の愛し子でもあるコウキとレイは、どの種族の特性が強く出るかわからない。  ただ、前世の記憶持ちの転生者だったこともあり、魔力コントロールなどは順調に習得できている。 「……お兄ちゃん、それ、神剣のはず、だよね?」  レイが困惑するのも無理はない。  コウキの所有となった元ラスボスの異世界産の神剣アズール・デュランダルは、背中に鳥のように空色の翼を生やした白銀色の毛並みの子ウサギ姿でコウキの頭の上に乗っていたのだから。  姿が違っても、レイには気配でわかる。  さきほど、コウキが近くを通り過ぎた時に二度見していたパパたちも、おそらくは気づいたのだろう。  ただ、パパたちは、コウキが気にしていないため、様子を見守っていたといったところか。 「うん。神剣アズール・デュランダルが変化の術を覚えたみたいでね、俺が剣として扱えるようになるまでは、この姿で俺と共に世界を見て行きたいんだって」  この神剣アズール・デュランダルは訳ありだ。  コウキと出会ってからは、懐きかたが半端ではない。
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