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するとしばらく野々花の様子を笑顔で見ていた瑞樹が、そっと野々花の手を取った。
「ずっとラブラブが続くっていう、SNSの噂もそうだけどさ……」
「え?」
急に落ち着いた声を出す瑞樹に、野々花はドキドキしながら顔を上げる。
「俺は、来年も再来年も、その先もずっと……野々花の隣にいたいから」
そう言いながら、ふはっと笑う瑞樹の顔に、野々花ははっと息を止める。
野々花が神社で願ったこと。
それを同じように瑞樹も願っていてくれる。
それは野々花にとって、何よりも嬉しくてたまらないほど素敵な、とっておきのプレゼントだ。
「瑞樹くん……!」
野々花は小さく叫ぶと、もう涙で潤んでぼやけてしまう瑞樹の腕に、ギュッとしがみついた。
「私も、来年も再来年も、その先もずっと……瑞樹くんの隣にいたいって思うよ」
「……野々花」
瑞樹は野々花の名前を呼ぶと、優しく頬に手を触れる。
にっこりとほほ笑み合った二人は、イルミネーションの光に包まれながら、再びそっとキスをした。
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