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今日も素晴らしい朝だ。
いつもみたいに日々が通り過ぎていく。
本を読んで、畑仕事をして、愛犬と戯れる日々。
そんな穏やかな日々を、思い出してつい口元が緩んでしまうような日々を続けられたら。
どんなに良かったことだろう。
でも、そんな平穏は突如として崩れ落ちて消え去ってしまうことを、俺はもう知っていたはずなのに。
「おい。さっさと動けよこの野郎。
起きてんのは分かってんだからな。
朝っぱらからボサボサしてんじゃねぇよ。」
ぼんやりとした頭にギンギンと怒声が襲いかかってくる。
爽やかな朝には不似合いな大声が、心地よく聞こえる。
あぁ、今朝も、愛犬が怒ってる。
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