これが『やぼう』!

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これが『やぼう』!

 4さいになったばかりの みーちゃんは  ようちえんの 年少さん。  たんぽぽ組の きいろい ぼうしが よくにあう、  えがおが すてきな 女の子です。  みーちゃんには、  少し前から『やぼう』 がありました。    それは!   “ふるえる お母さんの おなかに さわりたい!” です。   「赤ちゃんが いるのよ」  そう 教えて もらってから、  お母さんの おなかは  風船みたいに 大きくなりました。  たまに ふるえる らしいのです。  ぶるるるると こまかく ふるえたり、  ぶるっ ぶるっと みじかく なんども ふるえたり、  ボコボコ 大きく ふるえたり。  ぶるるるるは 赤ちゃんの おしっこ、  ぶるっ ぶるっは しゃっくり、  ボコボコは 足でキックしてるのよ、  と お母さんが 教えて くれました。  見ているだけの みーちゃんには  そのちがいが よく分かりません。  あ、ボコボコだけは 少し分かります。  さいきん、おなかを けった 足の形が  出っぱるように なったからです。    ここにいるよ! と言う みたいに、  おなかの あちこちに だ円の形が  出たり 引っこんだり します。  はじめて 見た みーちゃんは ビックリして、  お母さんの おなかが われないか  しんぱい したのでした。    なのに みーちゃんが おなかを さわると、  元気な ボコボコは スンと 止まって しまいます。    赤ちゃんが ビックリしないよう、  しんちょうに さわっているのに。 「はずかしいのね〜」  そうやって お母さんは わらうけど、  みーちゃんの 口は とがるばかりです。
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