つまみ食い

1/1
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
…夕方。 スポーツ新聞片手に、居間でのんびり過ごしてると、後ろの台所からエエ匂いがしてきたから、振り返ってみると、エプロンして…ワシの為にメシ作ってくれてる、小さな後ろ姿が見えた。 可愛い可愛い、ワシの恋人。 そっと立ち上がり、後ろから抱きしめて、戸惑う彼女の形の良い耳にキスをする。 「今日もエエ匂いやな。何作ってん?」 「ち、筑前煮。もう、出来そうだから、味見…してみる?」 仄かに赤い顔した顔が夕日に照らされて、いつも以上に可愛ゆうて、愛しゅうて…そっと耳打ちする。 「ほんなら、食べよかな。つまみ食い。」 言って、そっと太ももに手を滑らせて、ショーツに手を入れ中を弄る。 「と、藤次さん!…だめ!料理中……あっ!」 エプロンの上から胸を鷲掴みにして、先を見つけて弄ってやると、甘い吐息と共に、徐々に身体が折れて、ワシの方に腰を突き出すような姿勢になったから、スカートを捲り上げ、ショーツをずらして中に舌を這わせる。 「やっ!…だめ……汚い…」 「汚いわけないやん…エエ匂いさせて美味いで?もっと、食わせて……」 「いやっ………あぁ……ダメ……」 そう言うとる割には、気持ちよさそうに腰動かして、夕焼けみたいに真っ赤に顔染めて、シンクに縋りついて悶える姿見とったら、つまみ食いじゃ我慢できなって、ズボンから性器を出して彼女の中に挿れる。 「あぁ…藤次さん…藤次さん…」 「絢音…めっちゃエエ…もっと腰動かして…たまらん…」 「イヤ…あんまりすると、声…出ちゃう…お隣さん…いる…確か両隣、一人暮らしの…若い、男の人……」 「構へんて。聞かせたれ…お裾分けや。今夜のオカズに、どうぞて…な?」 「やっ…ダメ…藤次さんやめ………あん!!」 そう言って恥じらう姿が可愛いくて可愛いくて、さらに強く抱きすくめて、胸の先をキュッと摘みながら穿つと、身体が跳ねて、中が締まり、手で押さえていた口から嬌声がこぼれ落ちる。 「エエ声や…もっと聞かせて?いつもみたいに……お前にもぎょうさん、食わせたるから…」 言って、小さな身体を抱き上げるようにして、後背位で中を激しく蹂躙してたら、夕方の飯の匂いが漂う開け放たれた台所の窓から、お向かいの独りもんの若衆と目ぇが合ったから、不敵に嗤って、見せつけるかのように、絢音の顔を持ち上げて突き上げ、悶え鳴かせて見せると、男は真っ赤になって窓を閉めたので、また嗤って、激しく腰を打ち付け、絢音の中を堪能してると、いよいよ出したい衝動が来て、彼女に深く口づけしたのち、耳打ちする。 「出すで…」 「あっ!!」 ビクッと、彼女の身体が震えた瞬間、中が一気に収縮したから、堪らず射精して、一滴残らず出し尽くした後、ゆっくり引き抜いてやると、ズルズルとへたり込んでいくので、共にその場に座り込む。 台所の敷物の上に、中に出した精液と絢音の蜜が混じった体液が漏れてドロリと濡らして、淫靡なシミが出来上がる。 互いに肩で息をしながら、ゆっくりとこちらを向かせてみたら、夕焼け色に染まった艶っぽい顔が覗いたから、そっと額にキスをする。 「めっちゃ美味かったで…ご馳走さん。」 「…バカ。明日からアタシ、表歩けないじゃない…」 「エエやん。お前は、俺のモンや。一日中この家ん中で、飯作って俺の帰りだけ待っとけ。」 「バカ言わないで。お買い物しないと、何にも作れないのよ?……もう本当に、あなた自分勝手。…憎い人…」 そうして、頬を染めて、照れ隠しのように憎らしげに見つめてくる絢音を抱きすくめて、またそっと…耳打ちする。 「憎らし思てる人間にする顔ちゃうで?…ホンマ、可愛い…」 そうしてその場に押し倒して、2回目のコトに及び、すっかり闇夜になった空同様、黒焦げになった筑前煮を見て、拗ねる絢音の頭を撫でながら、俺は巽屋に電話して、その日は2人で親子丼を食べて腹を満たし、絢音という極上の料理をつまみ食いした代償を払うかのように、焦げついた鍋の洗浄に、精を出した。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!