携帯電話

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「………~」 ん……何か聞こえたような……… 「……!…………~」 うるさいな… 静かにして…… ………? なんか…今…揺れたような……… 大丈夫か…………… ガバッ え?急に体が起こされ…… パチッ 「ほら、出来たぞ。おはよう、ゆず。寝不足か?」 ……………朝か 「おはよう、瑞紀(みずき)。……もう朝か~……。着替えさせてくれたの?ありがと」 「ほら、朝ご飯食べに行くぞ」 「柚紀(ゆずき)起きたの?おはよう。瑞紀(みずき)ありがとう」 「おはよ~、母さん。ふあ~」 勝手にあくびが出てくる 目が完全に開かない 「眠そうね~。今日学校休む?」 「母さん、そんなにすぐ休ませちゃまずいよ。まだ入学式しか行ってないんだから。今日から本格的な登校だろ?ゆず、座る前に顔洗いに行くぞ」 「…ん~……」 瑞紀に押されて、洗面所へと辿り着く 「大丈夫か?」 「ん~……」 バシャバシャっと顔を洗うと、だいぶ目が覚めた 「寝るの遅くなったのか?」 「ん~ん。ちゃんと早く寝た。でも、夜中に夢見て目が覚めて…。その夢がインパクトあったから、メモしておこうと思って、ちょっと書き出したら止まらなくなって…。気付いたらうっすら明るくなってきてて、慌ててもっかい寝た」 「あ~…。タイマーかけとかなかったのか?」 「ちょっとメモるだけと思って…。侮った」 やらかした… 今日が本格的な授業日じゃなくて良かった 「柚紀~、ちゃんとサラダも食べてね~?」 「ん~……」 葉っぱ…… チラリと隣を見ると、視線に気付いた瑞紀が、俺の皿の葉っぱを少しだけ残して、自分の皿に移し、代わりに自分の皿のトマトを俺の皿に移してくれる 「それ位は頑張って食べろ」 「ん、ありがと」 そう言って、朝ごはんを食べてると ガチャっ バターン!! 瑞紀と顔を合わせ、母さんと共に玄関へと向かう 「……父さん…」 玄関の上がり口に父さんが倒れている 「眞紀(まき)さん、眞紀さん……」 母さんが体を揺らしても、ピクリともしない 「仕方がないわね~。瑞紀、柚紀、運んでくれる?」 「行くぞ、ゆず」 「うん」 2人で父さんをソファーまで運ぶ ドサッとソファーに寝かせる 我が家のソファーは、広々ソファーだ 父さんがこうして寝る為に 「これは、夕方まで熟睡ね。今日はお休みだって連絡がきてたから、限界まで頑張っちゃったのね~」 「頑張っちゃったのね~って、母さん……父さんだって、いつまでも若くないんだから、もう少し考えてもらった方がいいよ」 呑気な母さんに瑞紀が困った顔で言う 「これでも成長したのよ~。こんなに無理をするのは、お休みの日だけになったんだから」 「へ~……。って、あ!瑞紀、ヤバいヤバい!時間!」 せっかく起こして準備してもらったのに遅刻する! 瑞紀と2人で、朝ごはんを急いで食べ終える 「あら~。今日は遅刻ね~」 母さんは呑気に、父さんのネクタイを外し、スーツの上着を脱がせている そんな簡単に遅刻出来るか! 「ご馳走様でした!」 「ご馳走様」 バタバタとカバンを取りに行き、 「「行って来ます!」」 2人して登校する
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