第一話 運命の人、私のもとに落ちてこい!

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第一話 運命の人、私のもとに落ちてこい!

私を作った神様に会えるというなら、今すぐに伝えたい。私の中にあるイカれたセンサーを作り直してくださいと。 きっとそのセンサーがちゃんとしたセンサーならずっとずっと早くから素敵な恋に出会えるはずだったからと。 「愛花、今日から始業式でしょ! のんびりしすぎよー」 「やっば! 急がないと!」 「全く」 私は夢咲愛花(ゆめさきあいか)、今日から高校二年生! そうずっと憧れてたセブンティーンになる年! そして、運命の恋を見つける為の年だ! 絶対絶対次の恋はちゃんとした人とする。 来年は受験で大変だから今年のうちにね! 「あいきゃん、おっはー!」 「ギリギリセーフだよ? 愛花」 「ココ、真凛おはよう! ごめん、髪のセットに力入れすぎてさー!」 「進級して早々男漁りする気満々か」 「真凛ってばひどい! 運命の人探しだし! 私がチャラいみたいじゃない!」 「はいはい」 「真凛! あいきゃん、彼氏と別れたばっかだから必死なんだってば。そんな言い方やめたげて」 「ふ、振ったのは私なんだけどねっ」 学校に着くと、中学からの友人である佐々木心菜(ささきここな)と三船真凛(みふねまりん)と合流した。 「それで、あいきゃん! うちらとあいきゃんは果たして同じクラスになれたでしょうかー!」 「えっ。二人もうチェックしたの!」 「うん。愛花だけ……違うクラス」 「マジ⁉︎ 中1から高1まで一緒だったのに⁉︎」 「あいきゃん、違うクラスになっても仲良くするからね。あいきゃんならすぐ友達ができるよ」 「そ、そんなバカなーっ!」 友達は確かにすぐ作れるだろうけど、二人と別れるとか無理すぎるんだけど! 「なーんてうっそー!」 「愛花と私らまた同じクラスだから」 「ちょ、ちょっと! 二人で結託したわけ⁉︎ ひどいんだけどっ」 「全く愛花はすぐ騙されるんだから」 「やっぱり今年もクズ男と付き合うフラグがすごいよねー! あいきゃん!」 「やめて! 今年の夢咲愛花はちゃんと運命の恋を見つけるんだから!」 「無理だな、愛花には」 「だねー!」 そう、私がこんなに運命の恋にこだわるのには理由がある。
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