4人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
私の親は、毒親だ。
関係を断ち切り、ようやく3年ほどになる。
私自身の落ち着きのなさや独特の思考の仕方等の特性に疲弊したのだろうというのは、今ならわかるが、それでも許しがたいことが続き、ついに断絶に至った。
後悔はない。
喧嘩になるたびに言われた
「あんたが親になればわかるよ」
という言葉が呪いのように私を縛り続けた。
自分で子育てをするようになったら、
全部親がおかしかったことに気づいてしまった。
親になったから、わかった。
母は、自分の心を守るのに必死で、
子どもには最低限の衣食住と学問を提供するだけで精一杯だったのだ。
「生きる楽しみ」
「精神的に豊かな生き方」
にまで、手が回らなかった。
その言い訳に、
「親になったらわかる」
と言われていたのだ、と。
それに気づいて、
許そうと思ったこともあった。
だが、結局、許せなかった。
既に歪みきった母の心に寄り添うことは、
娘には無理だった。
最初のコメントを投稿しよう!