雷鳴よ、俺に轟け

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もう、戻る事が出来ないのなら、シュネーと一緒にこの世界で生きてみるのも悪くないのかもしれない――そう、思ってしまったのだ。 まだ、気持ちは揺れている。 それでも、シュネーのひたむきさを、一途な愛を信じて。 「今まで、悪かったな。……これからも、傍にいさせてくれないか?」 俺は、全ての思いを込めて、シュネーにそう問いかけた。 「はいっ!勿論です……!」 輝く様な笑顔で、そう答えてくれるシュネー。 初めて見る、その曇りのない笑顔は――今まで見たどんな花や宝石より、美しいと思った。 窓の外では、俺がこの世界に召喚された時と同じ様に、はらはらと白い雪が舞っている。 そんな雪に見守られながら、俺達は初めて、気持ちを重ねた。 「なぁ?これからは、お前やこの世界の事をもっと知っていきたい」 俺の言葉に、本当に嬉しそうに微笑むシュネー。 俺は、そんなシュネーを抱き締める腕に力を込めた。 【完】
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