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私たちはきっとこんな日々をこれからも紡いでいけるだろう。だけどいつかは変化が訪れる。例えば、子供とか。
ある日、私は悠李に尋ねてみた。
「悠李は、子供欲しいと思う?」
「もちろん。だけど、俺は子供を産むことができないから月葉にだけ負担をかけてしまう。だから、月葉が欲しいと思った時でいいんだ。そして、その時はもう全面的に協力する」
「妊娠中も?」
「うん」
「子育て中も?」
「うん」
「子供が出来ても私を愛してくれる?」
悠李は甘い甘い顔をして私を抱きしめた。
「愛するに決まってる。俺にとっての一番は月葉だから」
私はその言葉に満足して、悠李の胸に顔を埋めて呟く。
「じゃあ……ベッドに行く?」
私を抱く悠李の腕に力がこもり、その手が徐々に背中から腰へと這っていく。大きな手のひらで私のお尻をぎゅっと揉みしだき、呼吸が荒くなっていく。
「月葉は、悪い子だな……いつも俺を切ない気持ちにさせる」
「悪い子なら、お仕置きしてね……」
軽く抱き上げられ、ベッドへと運ばれていく。もう今日からは避妊具をつける必要はない。感じるまま、欲しいままに一つになれるのだ。
舌を絡めお互いの唾液を啜りあう。指で、唇で、舌で、身体中をなぞって。
「お仕置きしてって言ったよね、月葉……」
スカーフを二枚出してきた悠李は、一枚で私の両手首を繋ぎ、もう一枚で目隠しをした。視覚が遮断され、触覚だけが研ぎ澄まされていく。
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