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1979年
1人の男が警察署に訪れた。男は受付に行くや否や、
「私が『幽玄流響』」の教祖です。」
と声を荒げて言った。そして泣き崩れながらカウンターに縋り付く様に嗚咽を上げる。
あたりは騒然とし、カメラを向けるもの、ヒソヒソと話すもの、ヤジを飛ばすもの、皆それぞれ困惑しながらも気になって仕方がない様だ。
それもそのはず、幽玄流響とは日本を中心にアジア圏に広まったスピリチュアル系団体の母体で近年各地で暴動やテロ行為を繰り返している国際指名手配されている。
なぜそのような男がここへきたのか……。
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