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第10話 夫との話し合いで
「いつからなんだ……?」
何度も絶頂に達してグッタリしている私に、息子が布団を掛けてくれている。
「一週間くらい前からだよ。 お義母さんに頼んで女の人の身体の仕組みを教えて貰ってた。」
ハッキリと答えた息子に私は驚いた。
私には凄い背徳感が湧いてきているのに、彼にはそうじゃ無かったんだ。 人生勉強の一貫なのかな。
「カスミ、お前はどうなんだ? ケンイチに力付くで関係を迫られただけなのか?」
夫は私にどう答えて欲しいのだろう?
「お父さん、お義母さんを責めないで。 僕が女の人の裸に慣れておきたいと頼んだんだ。 最初は一緒にお風呂に入りたいと僕が懇願したんだよ。」
息子のケンイチが言うことは事実ではあるが、私を庇ってくれた事が嬉しかった。
「貴方ごめんなさい……私も貴方の妻として、ケンイチの母親として間違っていたわ。 本当にご免なさい……。」
私は『貴方が私を満足させてくれないからよ! それで私はケンイチと……!』と言わないで良かったと思った。 それはもう修羅場でしか無いから。
私は少し涙ぐんで風呂場へ走って行き、そこで『貴方ご免なさい!』と叫んでいた。
こういう流れに成ったから言える事だが、『貴方が私を満足させてくれないからよ!』と言った時の結末はどうなったのだろう?
あんな事をしておきながら……私達3人は、取り敢えず家族崩壊のピンチは脱した。
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