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猫騙士亜画樹。このペンネームを使い小説投稿サイト、“ニブリスタ”で小説を書くこと早15年。生み出した作品は長編短編合わせ200作。そして、
削除した作品はそれ以上。
削除する理由。それは単に気に入らないから。
例えばこの短編。以前コンテスト用に書いたのだが、他の作品と比べ全然閲覧数が伸びない。結局賞だって取れなかったし。別に自信があったわけでも狙っていたわけでもなかったが。
こんな駄作、いつまでも晒しているのは俺的に恥だ。消すか。
『作品を削除』に指を持っていく。そして躊躇うことなくタッチ。
『作品を削除しますか? 感想コメントや関連する情報がすべて削除されます。本当に削除しますか?』
確認メッセージをさらりと流し、更に『削除』を押す。1秒前まで存在していた作品は、あっさりとこの世から消えた。
納得できなければ迷わず消す。簡単になかったことにできるのは、アマチュア作品のいいところ。商業作品には決して真似できないことだ。作者が犯罪を犯したとか、団体の圧力で絶版になるとかよほどの理由がない限りな。
簡単に消せるからこそ自由に創作できる。どんなに思い付きでテキトーに書いてもOK。例え人気がなくても途中で打ち切られることもない。逆に飽きたり続きが思い付かなければ自ら打ち切りにすることも可能。それがアマチュアの強みってところだ。
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