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レミオロメンの名曲が、2人の友情を歌い上げ、これからの友情も願い、締め括られる。
その歌詞に、また、締め付けられた。
「和葉、ポッキー食べる?」
「食べる」
被せるように返事して、笑われた。
1本2本、3本と食べても、全く手が止まらない。
「和葉が飢えてるっ」
「ほら、ジャガリコも食べな」
「俺の秘蔵の黒豆煎餅もやる」
「豆は満腹感あるね」
「満腹感なら海苔が効率的だよ。アイツらは腹で膨らむからね」
「おやつが海苔とか切ない」
「味海苔ならありだな」
「誰か! 和葉に味海苔を!」
好き放題、自由に盛り上がる仲間たちに、私も笑い声が溢れてしまう。
でもここに、彼女はいない。
多分、これからずっと永遠に、彼女は私のそばにいない。その事実に、全く喜べなかった。何も満たされない。
私は彼女を、永遠に失ってしまった。
ぁあ、お腹すいたな、と、そんな感覚がポツリと生まれた。
了
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