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「迦具土、まだ野菜はあるかの?」
「焼くのか?」
「ふむ、こちらが空いておるし、肉ばかりで野菜が食べたくなった」
「肉ばっか食うな!」
そう言いながらも野菜を全部焼いて、残った分は明日食べればいいと台所にいらないものを持っていき、デザートのアイスを持ってきた瞬間の志那さんの顔は満面の笑み。
「志那、食え!全部食ってからしかやらん!」
「迦具土とてまだ皿に……」
「俺はこれで最後だからいいんだ。相変わらずのんびり食いやがって。焼肉はな、奪い合いなんだぞ!」
「なんと!」
「違います!みんなが早く食べちゃうから焼くのが間に合ってなかっただけで、奪ったりとかそんなのじゃないですから!」
説明しながらテーブルを拭いていると、石長さんがみんなのお皿をまとめてくれていた。
「私が持っていきます。祖母殿お盆を貸してください」
「あら、ありがとう」
「いいって言ったのに」
「これ、純平。お嫁さんになるのよ?神様だからって、おばあちゃんは普通のお嫁さんとして接しますからね?」
「わかってんだけど、まだなんと言うか……」
「ま、二人でゆっくり決めるといい。儂達はお前は結婚はしないと思っていたから今はとても嬉しいんだ」
「爺ちゃん。ありがと。そうだ大国さん、ちょっと……」
兄と大国さんが廊下でヒソヒソと何かを話ている間に、八意さんはお茶を飲みながら「満腹じゃ」とかなり満足していてアイスはいいと言っている。
「婆ちゃんは?」
「たまには変わった味にしようかしら」
「儂はバニラが一番だな」
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