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一方的に電話を切られた。
カイドの憔悴した様子はミノにも伝わった。
「どうかしたの」
「ドラッグは見つかったが…、すでに警察に嗅ぎつけられた。」
「じゃあFBIやCIAが来るのも時間の問題だね。」
ミノは落ち着いた様子で返した。
カイドは額に手を当てて深刻そうに考えている。
「物事はもっと単純に考えないと。」
ミノはそう言って椅子から立ち上がると、パソコン画面を地図に切り替えた。
「何か名案があるのか?」
「警察の意識を違う場所に向けさせるよ。」
「どうやって?」
ミノはカーソルを動かし、ヨンジェがいるジェファーソンの市街地からほど近い更地を示した。
「ここにマイトを仕掛ける」
「ダイナマイト?」
「爆破事件を敢えて引き起こすんだ。
ジャンキーより、そっちに警察は総動員する。」
「バレないか?」
ミノは頭を振った。
「だって、そのダイナマイトは
康介お手製のものだよ。
跡形も残さない。」
Continue…
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