プロローグ

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プロローグ

 真っ黒になった画面。穴という穴からは、昭和のコントさながらに白煙が立ち昇るが、外傷は見当たらない。それもそのはず、ほとんど新品だったのだから。  大河(おおかわ) 松之助(まつのすけ)はこれで四十八台目の機械を破壊したことになる。  中には彼自身のスマートフォンが十数台に、今や絶滅しかけている折り畳み式のケータイも含まれていた。  「お前、絶対部署移った方がいいだろ。何でよりにもよって異物部に来たんだ」  「超常的な力を持ったハイテクが少ないからでは?」  「いいか。一応念を押すが、絶対に計測器とかの精密機器には触れるな。経理と技術部に詰められるのはごめんだし、下手したらお前も研究対象だからな」  「実地は任せてください」
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