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以前、主人が森へ薪やキノコの採取に入った際に魔物に襲われたそうで。 足を負傷して、もう助からないと思ったその時に、その騎士様が助けてくださったそうです。 遠征から帰る時だったようですが、親切にこの宿まで負傷した主人を連れて帰ってくれました。 私は本当にその騎士様に感謝しております 命の恩人です。 何かお礼がしたくて何度も申し出たのですがすぐにお帰りになろうとして。 しつこく後を追いかけてしまって… ちょうどお邸が見える辺りでしょうか、 騎士様がこうおっしゃたのです。 もし、 お言葉に甘えていいのなら、 花をある女性に届けてくれないかと。 二つ返事で私は引き受けました。 花は一輪でしたがその騎士様が毎回お持ちになりました。 世話をかけるからといくらかのお金も一緒に。 お断りしたのですが、気が済まないからと。 わたしどもはレオにお小遣い稼ぎをさせるつもりで、レオにお願いすることにしました ご自分で届けないのは、何か事情がおありなのかとは思っていましたが。 てっきり片想いのお相手なのかと… ご結婚されていた方とは…」
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