面白いことがやりたいです

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残りの二人が到着すると、早速写真リレーについてどうか聞いてみた。一ノ瀬君には、あくまでも通常運転で尋ねた。向こうも同じように、気にしていない様子だったと思う。 「面白そうだね。是非ともやりたいな」 「俺も。楽しそうなので」  こうして、満場一致で写真リレーをすることに決まった。次にお題を決める話し合いを開始した。 「でも今からってなると、できること限られますよね……」 「今から撮るとなると何がいいのか……」  椎名君と鈴原君は真剣そうな面持ちだった。撮影会の時よりも、真剣なのは恐らく発案者だからかもしれない。 「同じ雷をやってもつまんないしな」 「けどかっけえよ、雷」  やはり鈴原君の基準は〝カッコいいかどうか〟のようだ。うーんと全員が考え込み、部室に沈黙が流れると、一ノ瀬君が一つ提案をしてくれた。 「それなら〝空〟でもいいよね。空なら雷を入れられるし、曇り空や雨と繋げられる。少し映像は流れるようにはならないけど……」  意見を出してくれた一ノ瀬君に視線が集まると、椎名君はじっと一ノ瀬君を見つめてから口を開いた。 「一ノ瀬君お前……天才か?」 「俺も思った。すげぇ良い案だよな」 「うん。僕も同意だな。空なら、皆撮りやすいだろうし」 「俺も賛成です」  鈴原君に続き、田宮君も穏やかな笑みで頷いた。倉持君まで了承したので、お題は〝空〟決まった。続いて、誰がどんな空を取るのか決めていく。 「リレーってことは、空の物語みたいなものだよね」  田宮君が、空の種類をホワイトボードに書き出してくれた。それをさらにストーリー仕立てになるよう順番で並べて書いてくれる。  晴れ空→曇り空→→雨→雷→曇り空→雨上がりの空→快晴・虹の空。  その様子を、私含めて皆で凄いなと思いながら眺めていた。 「曇り空は同じものを使うとすれば、ちょうど六つだね」 「田宮先輩すげぇ!」 「あはは、ありがとう」  椎名君の純粋すぎる言葉に、田宮君は笑みをこぼした。 「それじゃ誰が何を撮るか決めようか」 「こういうのは先輩方がやりたいものを選んでから、後輩が選ぶべきっすね」  鈴原君はキリっと真面目な顔で告げた。  
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