第13話 ひつじとカラスは恋におちます。

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「……あの、もうちょっとだけ……このままでもいいですか?」  壮の頬を包むように撫で、恥じらいながら言う鳴があまりに愛しくて壮は薄く笑って「いいよ」と囁いた。  そしてチュっとリップ音を立てながら鳴の唇に何度もキスを贈る。啄むように優しく。時折食むように。  鳴が嫌がる素振りも見せないのを良い事に、調子に乗った壮が「口開けて」とお願いすると、鳴は素直に口を開けて舌を差し出した。  絡めて吸い付いて自分の咥内に招いてこれでもかと味わう。苦しそうに顔を歪めた鳴の腰を引き寄せて体を密着させると、また温もりを感じて、鳴を抱きしめながら一緒に眠りについた。
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