青いともだち

21/24
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
 そう……、僕はともだちとの約束をやぶってしまった。  だから、このジュースはその罰なんだ。  でも、罰をうけるのは真くんじゃない。  僕は、ペットボトルを口につけた。  そして、一気にジュースを流しこんだ。  冷たいジュースが、僕の喉を流れ落ちていく。  約束をやぶってごめん……  でも、きみは今でも僕の大切なともだちなんだ……  半分ほどのジュースを一気に飲んで、僕はペットボトルから口を離した。  真くんは、呆気にとられた顔で僕を見ている。    ごめん、真くん……  せっかく、僕のともだちになってくれたのに……  大きく息をしながら、僕は自分のからだに異変がおとずれるのを待った。  緊張で、手がちいさく震えている。  けれど、いくら待っても、なにも起こらない。  おざわくんみたいに嘔吐することも、からだが痙攣することもない。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!