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真くんが、ペットボトルの飲み口を唇につける。
ふいに、僕は思いだした。
缶コーヒーを飲んだときの、おざわくんの姿を。
嘔吐しながら痙攣していた、おざわくんの姿を。
「飲んじゃだめ!」
僕は、叫びながらペットボトルを持つ真くんの手首をつかんでいた。
そしてその手から、ジュースの入ったペットボトルを奪い取った。
真くんは、おどろいた顔で僕を見ている。
僕は、ペットボトルの『ともだちシール』を見つめた。
それは、自動販売機からのメッセージなんだと思った。
ぜったいにひみつだよって、言ったのに。
きみだけがずっと僕のともだちだよって、言ったくせに。
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