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a.m. 10:00
（はいはーい、やって来ました一番乗りです）
一人暮らしのアパートから徒歩15分のところにある温泉複合施設は、温泉に岩盤浴、マッサージにリラクゼーションと人間を堕落させるありとあらゆる装置が置かれた場所だ。
回数券とバスセットを手に開店時間ぴったりに暖簾をくぐる。
「いらっしゃいませ〜」
語尾上がりの挨拶に笑顔を返す。靴箱に靴を預けて、受付で館内着と鍵を受け取れば、極楽世界にたどり着いたも同然である。
「今日も一日、よろしくお願いします！」
木の香りがする廊下をまだ誰も居ないことを良いことに真ん中を歩いて浴場へと向かう。
（まずはっ、一番風呂でしょ！）
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